冷静と情熱

 

訪問看護は楽しい。

 

そもそも、私は「看護」が大好き。

看護が行われるフィールドは沢山あるが、中でも「訪問看護」の楽しさは格別だ。

 

訪問看護の楽しさは、訪問しているその時間はその利用者さんのためだけの時間で、その利用者さんのためだけの看護を行える、ということ。

そして、その方の生き方や考え方、人生に触れ、人対人としての濃厚な関わりができる、ということ。

 

『一人で訪問して、一人で判断して、一人でケアするのが大変そう』

 

と病院勤めの友人に言われたが、

病院でも検温は一人で回るし、大抵のケアは一人で行っている。

ドクターコールしても、大きな病院だとすぐに医師はつかまらず、半日以上指示待ちすることだって多い。

 

私たち訪問看護師は、もちろん自宅への訪問はほとんど一人で伺うし、ケアも一人で行う。

 

『でも決して一人で全て判断する必要はない』

 

訪問中に判断に困れば、他のナース・先輩ナースに電話で相談して判断すればいい。

必要なときは、主治医に連絡して指示を仰げばいい。大きな病院で医師を待つより早く指示がもらえることの方が多い。

 

私は地域全体が大きなひとつの病院だと考えている。

 

そして、在宅療養を支える関係者は皆、情熱を持っている。

一人で訪問する私たちの後ろには、常にそんな心強い仲間がいてくれることを知っていればこそ、慌てることなく冷静な判断ができる。

 

多職種がチームを作り、在宅療養を支えている。

これからも、他職種との連携を大切に、その人らしさにあふれる在宅療養を支えていきたい。

 

訪問看護ステーション凛

所長 野上 陽子

 

コメント: 2
  • #2

    野上陽子 (火曜日, 14 2月 2017 00:08)

    温かいお言葉、ありがとうございます!

    一人の力は弱くて小さくても、チームになれば大きく強い力を発揮できます。

    おかげさまで、事業所内でも地域でも、私は頼りになるチームメンバーに恵まれている!と日々感謝しています。

    ご本人もご家族もそのチームの一員です!

    これからも一緒に頑張りましょうね!

  • #1

    小林京子 (月曜日, 13 2月 2017 13:52)

    いつもお世話になっております。
    看護師になるために、生まれてきたような野上さんですね。
    強さ優しさ溢れる看護をして頂き離れて暮らしている私にとってとても心強いです。
    前にもお話ししましたが、子供の頃に白衣の天使と憧れました。
    また看護師のお仕事にあこがれてました。訪問看護師さんというお仕事があるのを知ったのは、母が介護を受けるようになってからです。
    人の命を預かってると言うことは、並大抵の事ではないと思います。
    私は、GEOというレンタルや買い取り業務をしておりますが、接客が大好きです。
    ご年配の方が多く来店され、いまはやりの韓国ドラマをご覧になるかたがいらっしゃいます。
    些細な世間話しや、商品の説明などさせて頂くと、お喋りたのしかったわぁー。ありがとう。と帰っていかれます。「ありがとう」の言葉が1番うれしいです。
    ただ、業務としては、書類やパソコン業務なので、間違えたらやり直し、破棄、してしまえば良い仕事。
    看護師の仕事はそうはいきませね。
    なかったこと、やり直しはできませんもんね。
    瞬時の判断が必要。ホントに大変なお仕事だと尊敬です。
    急に具合が悪くなっても、こちらの大きい病院は、受け入れてくださいません。
    どうしたらよいのか悩みます。救急車をよぶまででもなく、、
    そんなときにこそ、地域医療の存在が必要だとおいます。
    地域全体が病院という自治体がこれからの高齢社会には必要ですね。
    そして、若いママさんが安心して子育てできる地域に、、
    野上さんのような看護師さんがたくさんいるといいなぁーと思いました。
    大変なお仕事です。
    どうぞご自身のお体もご自愛ください。