先月5月12日は、近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなみ、看護の日に制定されました。この時期は戴帽式を行う看護学校も多く、私も数十年前にナイチンゲール像の灯を、自身のキャンドルに移し、ナースキャップを戴いたことは、今でも良い思い出になってます。

ところで、ナイチンゲール誓詞をご存じでしょうか。その誓いの言葉を戴帽式でみんなそろって声を上げて誓うのですが、なかなか声がそろわず何度も練習したことを思い出します。
ナイチンゲール誓詞は、現代看護に要約すると「看護の基本的な姿勢や心構え」というところでしょうか。時代は変わり、ナースキャップは廃止になり、このナイチンゲール誓詞も戴帽式では時代錯誤と使われなくなっているところも多いようです。
今月6月は、当ステーションも看護学校の学生さんが実習に来ます。自分も学生の頃、新しい実習場所に行くたびに不安でドキドキ、やさしい指導者さんだといいな~と期待しつつ、毎日の実習記録物が多くて、手が黒くなるまで(当時はパソコンなど無いので)朝まで記録を書いて、寝不足のまま実習へと、学生時代の苦い思い出もあります。
そんな実習を乗り越えられたのは、患者さんからの言葉や実習仲間の存在だったと思います。そして受け入れてくれる患者さんがいたからこそ、学びを得て看護師になれたのだと思います。
時代は変わってもナイチンゲール誓詞を唱えたあの頃を思い出し、初心忘るべからず、そのときの思いを胸にこれからも看護師を続けていければと思います。
看護師 土井