まもなく梅雨明け――季節の変わり目に気をつけたい訪問看護の視点


 こんにちは、事務長の大西です。

 

 関東地方では現在、梅雨の終盤を迎えています。梅雨明けは23日頃の見通しとのことです。まもなく夏本番!気温や湿度の急激な変化が体にこたえる時期でもあります。

 

 今回は、「梅雨明け直前から明けた後」にかけて、訪問看護の現場で気をつけていることをお伝えします。

 

◉梅雨明け直後が最も危険?「隠れ脱水」に注意

  梅雨明け直後は、湿度も気温も一気に上昇しやすく、体が暑さに慣れていない状態で熱中症リスクが高まります。

 

 〈訪問時のチェックポイント〉

  • 皮膚や舌の乾燥
  • 尿の回数や色の変化(少ない/濃い色は注意)
  • 室内温度と湿度(温度28℃以下・湿度60%以下が理想)
  • 「喉が渇いたと感じる前」の水分補給を促す

◉梅雨疲れと夏バテの狭間にある「自律神経の乱れ」

 長雨や気圧の変動が続いた梅雨の後、突然の猛暑にさらされると、自律神経が乱れやすくなります。

 

 〈看護師・療法士の対応〉

  • 朝夕のバイタルチェック(体温・血圧・脈)
  • 胃腸不調や食欲低下への対応
  • だるさや疲労感には、無理のないストレッチなどを提案

◉運動不足の解消を、屋内でも

 雨が続いた梅雨の間、外出が減って体を動かす機会が減った方も多いのではないでしょうか?

 訪問リハビリでは、室内でできる簡単な運動を通じて筋力維持・転倒予防に取り組んでいます。

 

※皆さまそれぞれの疾患、症状によって、可能な運動の範囲は異なりますので、行なう際は凛の訪問スタッフ、主治医にご確認ください。

 

 〈例〉

○ 椅子に座ったまま足上げやつま先タッチ

○ 壁を使った軽いスクワットや腕運動

○ 関節の可動域を広げるストレッチ

 

◉季節の変わり目こそ「声かけ」の力を

 この時期、「なんとなく体が重い」「気分が晴れない」といった“未病”の状態が起こりやすくなります。

 凛では、身体だけでなく心のケアにも力を入れています。

 

 〈凛のケアのひと工夫〉

  • 季節感ある会話で気持ちの切り替えをサポート
  • 俳句や塗り絵などの創作活動を提案
  • ご家族への情報共有と支援アドバイス

◉夏に向けた準備も今のうちに

 夏本番を迎える前に、住まいや体調管理の準備を整えることが大切です。

 凛では、ご利用者さまやご家族に以下のような「夏支度」をお伝えしています。

 

 〈夏支度チェックリスト〉

  • 扇風機やエアコンの動作確認(フィルター清掃も)
  • お茶や経口補水液などの備蓄準備
  • 遮光カーテンやすだれによる室温対策
  • 暑さを避けた入浴・食事時間の工夫

◉おわりに

 梅雨明けは、暑さだけでなく生活リズムが変わるタイミングでもあります。

 訪問看護ステーション凛では、「安心して四季を過ごせるように」という思いを大切にし、体調管理、環境整備、そして心のケアまで、トータルで寄り添うサポートを行っています。

 

 「最近ちょっと体がだるい」「家の中が暑くてつらい」

 そんな小さな変化も、どうぞお気軽に訪問スタッフにご相談ください。

 

訪問看護ステーション凛

事務長 大西 肇


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