訪問看護の“しくみ”を少しだけ。制度が地域の暮らしを支える理由


こんにちは。訪問看護ステーション凛の事務長です。

11月に入り、朝晩はひと足早く冬を感じるようになりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

今月のブログは、少し“制度”の話をしてみたいと思います。

制度と聞くと、急に堅い雰囲気になりますが、実は「今こそ制度を考えるきっかけがある」のです。

 

■ 今月は「全国在宅医療テスト」の季節

 

毎年11月、医療法人ゆうの森さんが実施している全国在宅医療テストが行われます。

この試験は、在宅医療の制度・理念・連携・事例などを幅広く問う、いわば“在宅医療の総合力テスト”。

 

実は私(事務長)と事務スタッフは毎年受験しており、今年もしっかり挑戦します。

 

テストの勉強をしながら、

「制度は複雑に見えるけれど、その背景には“暮らしを支える”という大きな目的がある」

ということを、改めて感じます。

 

制度を学ぶ季節だからこそ、制度が支えている在宅の暮らしについて、ブログでも共有したい。

そんな思いから、今月は制度の話題を取り上げています。

 

■ 訪問看護の制度が支えているのは“生活そのもの”

 

訪問看護は、病気のケアと同時に、暮らしのケアを担っています。

  • 体調や薬の管理
  • 栄養や水分の相談
  • リハビリ
  • 住環境の工夫
  • ご家族のサポート
  • 急な変化への備え

これらが成り立つのは、制度が医療と介護をうまく橋渡しし、「生活そのもの」を支える発想になっているからです。

 

令和6年度のトリプル改定を境に、

  • 地域包括ケア
  • 多職種連携
  • 予防的な支援
  • 退院直後の手厚いフォロー

といった“暮らしの継続”が制度面から後押しされるようになりました。

 

制度の字面だけを見ると冷たく感じるかもしれませんが、その奥にあるのはとても温かい価値観です。

 

■ 制度が整うと、チームが強くなる

 

訪問看護は、私たちだけで成り立つ仕事ではありません。

 

医師、薬局、ケアマネジャー、訪問リハビリ、介護事業所、地域包括支援センター…

多くの専門職が関わって利用者さまの暮らしを支えています。

 

制度はその“連携”を後押ししてくれる存在です。

  • 入退院支援の強化
  • 緊急時の対応の整理
  • 情報共有の評価
  • 医療と介護の移行時の支援

こうした仕組みが整っているため、チームとして利用者さまの生活を守ることができます。

 

■ 制度は“暮らしを分断しないための仕組み”

 

ご自宅での療養には、小さな変化が積み重なります。

  • 最近、転びやすくなった
  • 食事量が落ちてきた
  • 不安が増えて夜に眠れない
  • ご家族の負担が大きい

こうした変化は、制度をうまく使うことで早めに対応できることが多くあります。

 

制度は、

「医療」と「生活」が切れてしまわないようにするための“橋”

と言えるかもしれません。

 

■ 制度を学ぶと、在宅がより立体的に見えてくる

 

全国在宅医療テストに向けて制度を学ぶと、

「訪問看護ができること」

ではなく、

「訪問看護が“なぜ”できるのか」

が見えてきます。

 

その「なぜ」の多くは、制度が丁寧に支えてくれているからです。

 

そして、制度を理解すると、利用者さまの暮らしが“より立体的に”見えるようになります。

実はこれが一番の収穫です。

 

■ おわりに

 

今回のブログでお伝えしたかったのは、

制度そのものの説明ではなく、

制度があることで守られている暮らしの姿です。

 

在宅医療・訪問看護は、制度が整っているからこそ続けられる営みでもあります。

 

これからも凛は、制度を上手に活かしながら、

住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、

利用者さま・ご家族・地域の皆さまと歩んでいきたいと思います。

 

どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

 

 訪問看護ステーション凛

事務長 大西 肇

注:画像は生成AIで作成したイメージで、実在する人物ではございません。
注:画像は生成AIで作成したイメージで、実在する人物ではございません。

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