瞬く間に冬がなだれ込み、早朝の布団がとびきり心地よくて、朝起きるのがおっくうな季節になりました。
夏の暑さで体がバテるのは想像しやすいですが、冬の寒さでも体はしっかり消耗します。いつもより寝つけなかったり、寝ても寝ても寝足りない感じがしたり、肩こりや頭痛、気分の落ち込みまで……そんな心身の変化に、なんとなく覚えがありませんか。
これらの多くは「自律神経の乱れ」が影響していると言われています。自律神経は、呼吸・体温調整・血液循環・消化など、私たちの体を“24時間自動操縦”してくれている神経のネットワークです。寒暖差が大きくなる冬は、このシステムのバランスが崩れやすい季節でもあります。
さらに、体調不良や生活リズムの乱れによって食欲が落ち、飲水量が減り、そこに暖房や乾いた空気が追い打ちをかけて「かくれ脱水」を引き起こしやすくなります。冬でも脱水はあなどれません。ご自身やご家族の体調変化には、ぜひいつもより少しだけ意識を向けてみてください。
では、どう対策したらいいのか?
実は特別なことは何もなくて、「規則正しい生活」を“ちゃんと思い出す”ことが何よりのポイントです。
私たちが訪問で患者さんのお宅に伺った際にも、たびたびこんなアドバイスをお伝えしています。
日光を浴びるなら、カーテンや窓を開けるだけでOK。できそうなのに、これが意外と効きます。
食生活の見直しは、私自身も「うっ、耳が痛いな」と思うことばかりです。気がつくと食生活が乱れていたり、バランスなんてどこかに置いてきちゃったり……日々の見直しは私たちプロでも珍しくない“定番イベント”だったりします。
そこで今日は、農林水産省が公表している「食事バランスガイド」をご紹介します。耳が痛い内容でも、「一緒に見直す仲間がいるとちょっと心強い」そんな気持ちでぜひご覧ください。
気温差の激しい冬から春にかけて、心も体も疲れやすく、すっきりしない日々が続きます。でも、今の日本の冬は「秋と冬のハイブリッドみたいな日もあるなあ」と思える瞬間があって、紅葉を横目に清んだ空気を深呼吸していると、ちょっと得した気分になることもあります。
今まで通りにいかない毎日も多いですが、ご自身の心と体を労わりつつ、変化に強い健康な土台をつくり、日々の工夫を積み重ねながら、ともに冬を越えていきましょう。
訪問看護師K.T


