『野上先生』
私のことを、そう呼ばれる利用者さんがいます。
以前は、
「私は医師ではなく看護師だから、先生じゃありませんよ」
と、その都度やんわりと拒否していました。
《私は看護師であることに誇りを持っていますので…(苦笑)》
ある80代の男性利用者さんにも同じようにお答えした時、
「看護師さんなのはわかっているよ。先生というのは、『先を生きる』と書くだろう?野上先生は、私の病気のことを良くわかってくれていて、これから先どんなことが起こるか、その時どうすれば良いか、今困ったことが起きても、いつもちゃんとどうすれば良いのか教えてくれる。私の方が人生は長いけど、病気に関しては、野上先生の方が先の先までわかってる。病気のことを分かった上で、どう生活すれば良いか教えてくれるだろう?だから私にとって『先生』なんだよ。」
と、言ってくださいました。
恐れ多い言葉です。
その方がおっしゃるように、私達訪問看護師は、その方の病気を良く理解した上で、その方が生活する中で一番無理のない方法で療養指導をしなければならないな、とつくづく思いました。
そして、在宅で療養される方々は、自分の生活を営みながら、常に不安を抱えており、『先を読んで相談にのってくれる存在』を心から求めているのだと感じました。
どのような利用者さんにもそう思って頂けるような訪問看護師でありたい。
これからも頑張りますm(_ _)m
訪問看護ステーション凛
所長 野上 陽子
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